静かな暮らしへの第一歩 ~ 内窓の防音効果とは ~
- リフォームコラム
内窓の防音効果とは
現代の暮らしの中で、「音」に悩まされている人は少なくありません。車の走行音、隣家の生活音、学校や公園からの声…。住まいの快適性を大きく左右するのが“防音性能”です。そこで注目されているのが、【内窓】。
断熱性や結露対策で知られるこの製品ですが、実は防音効果においても非常に高い評価を得ています。
■なぜ「窓」が防音に重要なのか
音の多くは、家の「窓」から侵入してきます。外壁や屋根は比較的厚みがあり、音を遮断しやすいのに対して、ガラス窓は薄く、隙間もできやすいため、音が入りやすい構造になっているのです。つまり、窓の性能を高めることが、防音対策の第一歩になります。■内窓の防音構造とは
内窓とは、既存の窓の内側にもう一つ窓取り付け二重窓にすることです。この構造が、音の侵入を効果的にブロックします。具体的にはいくつかのポイントがあります。
1:空気層の効果
内窓を取り付けることで、既存の窓と新しい内窓の間に「空気層」ができます。この空気層が防音壁の役割を果たします。2:ガラスの種類で防音効果アップ
-
ガラスは単板ガラス、防音合わせガラス、Low-E複層ガラス等、選ぶことができます。特に防音合わせガラス(ラミシャットなど)を使用することで、音を吸収し反響を抑える効果がさらに高まります。
また、ガラスの厚みは厚くするほど防音効果は高まります。
ガラス種類別 防音性能比較表
ガラスの種類 |
構造 |
遮音性能の目安(音の低減量) |
特徴・用途例 |
単板ガラス(3mm/5mm) |
1枚ガラス |
約20〜25dB低減 |
最もシンプル。防音効果は小さめ。コスト重視向き。 |
複層ガラス(一般タイプ) |
2枚ガラス+中空層(空気層) |
約25〜30dB低減 |
標準的な性能。断熱・結露対策にも◎。 |
Low-E複層ガラス |
2枚ガラス+Low-E膜+空気層 |
約28〜35dB低減 |
遮音+断熱性が高い。日射遮蔽や冷暖房効率もUP。 |
防音合わせガラス(ラミシャット等) |
2枚ガラス+防音中間膜 |
約35〜40dB低減 |
音を吸収・遮断。ピアノ・車通り沿いの住宅に最適。 |
3:二重窓の取付け位置で防音効果アップ
既存の窓と内窓の距離を大きくするほど、防音効果が高くなります。取付け可能範囲内で、できるだけ離すのがおすすめです。
あえて距離を離したい場合や既存の窓枠の幅が狭い場合(内窓を付けたことにより、既存のクレセントが可動しなくなってしまいます)、ふかし枠の利用で幅を広げることが可能です。工事を依頼する際に、設置可否を確認しましょう。
■ 実際の効果はどれくらい?
LIXILの実験によると、LIXILの内窓(インプラス)を取り付けた場合、外部の騒音が約40dB低減されるケースもあります。例えば、騒々しい幹線道路の音(約80dB)が、図書館並みの静けさ(40dB)になるイメージです。
また、「楽器演奏」や「お子様の声」などの室内から室外への音漏れも減らすため、近隣への音配慮にも効果的です。

出典:株式会社LIXIL
※注)内窓の設置でも防げない音があります。(例:工事の音やマンションの別部屋からの引戸の開閉音など、固体の振動によって伝わってくる固体音)
まとめ
内窓は、単なる断熱リフォームというだけでなく、音のストレスからも解放してくれるアイテムです。“音”は、目に見えないけれど、心に大きく影響します。
ストレスが減る、よく眠れる、家族の会話が聞き取りやすい…
そんなささやかな変化が、積み重なって、暮らしの質そのものが上がっていくのです。
内窓で住まいの「静けさ」の心地よさを感じてみませんか。
内窓リフォームは「先進的窓リノベ2025事業」の補助対象!
既存住宅の窓を省エネ効果の高い断熱窓に改修する費用に対して、補助金がもらえる制度「先進的窓リノベ事業」では、「内窓」の設置も補助対象となっています。補助対象工事の内容に応じて、一戸当たり、5万円から最大200万円までの補助金が交付されます。
この制度を活用すれば、性能の高い防音・断熱窓をお得に導入することが可能です。
※制度の適用には、いくつかの条件があります。
詳しくはこちら(https://window-renovation2025.env.go.jp/about/ )のサイトをご確認いただくか、弊社つくば住生活までお問い合わせください。